政治

実に13年ぶり館長交代、文科省“大物”次官OBが座り続けた東京国立博物館という“目立たなくても上等な椅子”

2022年6月24日


<span>実に13年ぶり館長交代、文科省“大物”次官OBが座り続けた東京国立博物館という“目立たなくても上等な椅子”</span>
独立行政法人の傘下組織には政治的監視の目が届きにくいという問題がある(写真は東京国立博物館)

「トーハク」の愛称で親しまれる東京国立博物館は、国宝89件を収蔵する日本有数の文化財施設だ。しかし組織としては独立行政法人「国立文化財機構」の下位に置かれ、政治的監視の目が届きにくい。その館長ポストは、実は歴代の文科省次官OBに誂え向きの天下り先だ。なかでも、先日ようやく任を離れた“大物”次官OBは、この地味な椅子に並々ならぬ熱意で座り続け……。

「在任期間が長すぎた」「居座りにしか見えなかった」と、文部科学省の幹部OBが次官経験者の名を挙げて批判した。その矛先が向けられたのは、6月15日付で東京国立博物館長を降りた銭谷眞美氏(73歳/1973年文部省入省)だ。同氏は文科省の事務次官を務めた後、13年近く館長に居座り続けた。

   同博物館は「東博(トーハク)」の愛称で親しまれ、日本最古の歴史を持つ。銭谷氏は創立150年を迎えた今年を機に勇退したとみられているが、異常なのは、館長交代がマスコミなど、公に伝えられることなく進んだことだ。公式サイトの館長挨拶は後任の藤原誠前文科省次官(64/82年入省)の写真に変っているが、挨拶文の中身は銭谷氏時代とほぼ同じで、写真だけ取り替えようにも見える。

 東博は1872年(明治5年)に、旧湯島聖堂の大成殿で開催された博覧会をきっかけに「文部省博物館」として発足した。日本を中心とする東洋の美術作品と考古遺物を約12万件収蔵している。その中には国宝89件と国重要文化財648件(2021年3月末現在)が含まれている。

 銭谷氏は秋田出身で秋田高校から東北大教育学部を出て文部省に入省した。文化庁次長、文科省生涯学習政策局長、初等中等教育局長などを歴任し、2007年7月から2年間、文部科学次官を務めた。退任直後の09年8月に東博館長に天下っている。……

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