政治

ドイツ政府「脱・経済最優先」を明確化 ウイグル人権問題でVWへの投資保証を拒否

2022年6月28日


<span>ドイツ政府「脱・経済最優先」を明確化 ウイグル人権問題でVWへの投資保証を拒否</span>
ウイグル人権問題に起因するドイツの対中戦略の転換は、EUにも影響必至だ。写真はドイツ・ヴォルフスブルクにあるVWの本社工場(nitpicker / Shutterstock.com)

独連邦政府はロシアのウクライナ侵攻開始以降、中国に対する態度も硬化させている。5月末には新疆ウイグル自治区の工場を理由にフォルクスワーゲンの対中投資保証を拒否、貿易相手国の国際法違反や人権侵害に目をつぶった長年の姿勢からの転換は急だ。

 5月27日、ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)は「新疆ウイグル自治区に事業所を持つドイツ企業に対し、中国での投資プロジェクト4件の投資保証を延長しないことを決めた」と発表した。

 同省の広報官は企業名を公表しなかったが、ドイツのメディアはこの企業が欧州最大の自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)であると指摘している。VWも、政府に対して投資保証の延長を申請したことを認めている。

 VWは2013年以来、中国の自動車メーカー上海汽車集団(SAIC)と共同で新疆ウイグル自治区に建設した工場で、自動車の組み立てを行っている。VWはSAICとともに上汽大衆汽車という合弁企業を設立している。外国の自動車メーカーの中で、新疆ウイグル自治区に工場を持っているのはVWだけだ。

 投資保証は、ドイツ企業が新興国などに投資する場合に、資産の国有化や没収、戦争、テロなどによる経済損害のリスクをドイツ政府が保証する制度。政府は2021年末の時点で、ドイツ企業の世界各地での投資について、合計約26億ユーロ(3640億円・1ユーロ=140円換算)相当の保証を与えている。……

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