政治

ロシア・ウクライナ戦争:「住民投票」なるもので消えた和平合意の可能性

2022年10月11日

ウクライナ4州での「住民投票」と称する行為は茶番だが、ロシアが「併合」なるものの決定を覆すとは考えにくい。ウクライナは、プーチン政権とは交渉しない方針を決定した。停戦交渉・和平交渉が成立しないとすれば、戦争の正式な終結も難しくなる。「凍結された紛争」化を避けるためにも、占領地を早期に奪還する必要性がさらに上昇している。

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2022年9月30日、ウクライナの東部・南部の4州(ルハンシク、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソン)をロシア連邦に一方的に併合すると発表した。それに先立って、それらの州で実施されていたのが、「住民投票と称する行為(日本政府)」である。

 これを受け、住民自らがロシアの一部になることを望んでいるとして、ロシア政府は一方的併合に突き進んだ。それが、ほとんど茶番とでもいうべきいい加減なものだったことは明らかで、このような一方的かつ違法な「併合」は、当然のことながら、国際社会で認められるものではない。

 それは、今回の戦争にどのような影響を及ぼすのだろうか。これを明らかにするために、「住民投票」なるものの背景と正体を振り返りつつ、ロシアによる一方的かつ違法な「併合」なるものが今回の戦争の今後に及ぼす影響を考えたい。

 結論を先取りすれば、今回の「併合」なるものの最も深刻な影響は、ロシア・ウクライナ戦争の正式な和平合意が成立する可能性がほとんどゼロになったことだといえる。……

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