政治

ドイツ「クーデター計画」極右組織に根強くはびこる「陰謀論」

2022年12月14日

ショルツ政権に対するクーデターや連邦議会議事堂への突入を計画していた疑いで、「ドイツ帝国の復活」を唱える右派組織ライヒスビュルガー(帝国臣民)のメンバー25人が逮捕された。政治家や現役兵士も含む同組織の計画は荒唐無稽だが、彼らの思想にはQアノンなどトランプ支持者と共通するディープ・ステート陰謀論が深く根差している。

 12月7日午前6時過ぎ、ドイツ連邦警察の特殊部隊GSG9など約3000人の警察官たちが、ドイツ、オーストリア、イタリアの150カ所でライヒスビュルガー(帝国臣民)メンバーの自宅や事務所を急襲した。

 家宅捜索に、MP3型自動小銃を持ち、ヘルメットをかぶった完全武装の特殊部隊員が同行したのは、決して大袈裟ではない。ライヒスビュルガーのメンバーには退役軍人や元警察官が多く、一部は武器を所有しているからだ(2016年にバイエルン州警察がライヒスビュルガーのメンバーの自宅を捜索しようとした際に容疑者が発砲し、警察官1人を射殺したことがある)。

 家宅捜査令状に記された容疑事実は、「テロ組織の結成」だ。連邦検察庁は、ライヒスビュルガーのメンバーたちが去年11月に「評議会」と呼ばれる団体を結成し、武装蜂起によりショルツ政権を転覆することで、軍事政権の樹立を目指していたと見ている。

 この日、連邦検察庁は、評議会で中心的な立場にあった不動産業者ハインリヒ13世ロイス王子(71歳)ら25人を逮捕した。逮捕された25人の内、22人が評議会に属しており、3人は支援者だった。連邦検察庁は、この他のライヒスビュルガーのメンバー27人についても、任意の事情聴取を開始した。つまり逮捕者・非逮捕者を合わせて、現在捜査の対象となっているライヒスビュルガーの人数は、50人を超える。……

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