急速に中国化し言論の自由などに制約が生じている香港を嫌って、台湾に移り住む香港人は、コロナ禍を経てもそれなりの人数に上る。このことは、言及される機会こそ多くないが事実である。
台湾の蔡英文政権は2020年6月の「香港国家安全維持法」成立に合わせ、香港からの移民や投資を促進する専門の窓口を開設した。これ以降、香港人が新たな移民グループの仲間入りをしつつある。
香港人は台湾の地で安住できているのだろうか。家族で台湾に避難してきた香港人移民のひとりに、現状を聞いた。
香港からの移民は2021年をピークに減少
蔡政権が香港人専用の窓口を開設したといっても、無条件に移民を受け入れているわけではない。3月20日付の台湾紙『自由時報』によると、台湾政府は香港人に対する厳しい移民審査を実施しており、「観察期間1年」という状態で居留証(滞在ビザ)の発行を待つ香港人が2000人を超えた、と伝えた。……