[ロンドン、イスラマバード発/ロイター]2月8日に行われた下院選挙は、小選挙区266議席中264議席の結果が判明した時点では、無所属(ほとんどが、収監されているイムラン・カーン前首相が率いる最大野党パキスタン正義運動=PTI=系の候補者)が予想外に議席を伸ばして最多の101議席を獲得している。ナワズ・シャリフ元首相率いるパキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(PML-N)が政党としては単独で最多の75議席を獲得し、カーンとシャリフがともに勝利を宣言する事態となっている。元首相の息子ビラワル・ブット・ザルダリのパキスタン人民党(PPP)が54議席を獲得した。
そもそも実施が遅れた今回の選挙は、パキスタンにとって極めて重要なタイミングで行われた。この国は今、経済危機に面している。減り続ける外貨準備は、2カ月後に迫った10億ドルの国債償還でさらに逼迫する。そして、国際通貨基金(IMF)による30億ドルの金融支援プログラムは4月12日に期限を迎える。
「どの政党も単純過半数を握ることができなければ、パキスタンは政治的にも経済的にもさらに不安定な状況に陥る」と語ったのは、財務省元顧問で、持続可能な開発政策研究所のサジド・アミンだ。「最も重要なのは、選挙の信頼性であり政府の正当性だ。政府が信頼されなければ、喫緊の課題である改革を進めることはできない」。
資金の確保が何よりも優先されなければならない。パキスタンは1000億ドル近い対外債務を抱える一方、2024年の外部資金調達要件を満たしていない。……