カルチャー

「NFT」が壊す「アート」を取り囲む高い壁

2021年9月15日


<span>「NFT」が壊す「アート」を取り囲む高い壁</span>
日本でも、村上隆やPerfumeらが続々とNFTアートを発表している。©archy13_shutterstock

高騰する価格に注目が集まるNFT(非代替性トークン)アート。今後も取引所が続々と参入し、発展の一途をたどることは確実だ。唯一性が重要視されるアート業界で有効な手段である一方、著作権者の許諾を得ずに誰でもNFTを発行できるなど課題も残っている。

 実体なきデータに付いた値段、およそ75億円。そう聞けば端的に驚いてしまう。

 今年3月、世界最大手の美術オークション会社クリスティーズが、リアルの会場を設けないオンラインセールを開催した。その際に話題をさらったのが、デジタルアーティストBeepleの作品《Everydays - The First 5000 Days》だった。予想を大きく上回る約6935万ドルで落札されたのである。

 Beepleという名前に馴染みのある向きは少ないだろう。アーティストといえど絵画や彫刻のようなモノをつくり出すのではなく、バーチャルな世界にしか存在しないデジタルアートを専門に創造している。ゆえに美術館などリアルな場で作品を見かけることはまずないのだ。

 もちろんデジタルアート界では広く知られており、作品が高く評価されるのはまったく不思議ではない。とはいえ、やはり破格である。なにしろ6935万ドルというのは、ジェフ・クーンズの《ラビット》、デイヴィッド・ホックニー《芸術家の肖像画-プールと2人の人物-》に続き、現存アーティスト作品として3番目の高値となる。……

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