この秋朝鮮半島では、韓国と北朝鮮がミサイル発射の競演か、と思われるような出来事が続いた。
9月11~12日、北朝鮮が新型の長距離巡航ミサイルを発射すると、韓国が初の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験に成功。その4日後、北朝鮮もSLBMを発射、さらに同28日極超音速ミサイル(火星8)を発射し、10月19日にSLBMを発射した。そして韓国はその2日後、偵察衛星の打ち上げなどを目的とした初の国産ロケット「ヌリ号」を打ち上げた。
これより先、8月31日に韓国国防省は総額55兆2000億ウォン(約477億ドル)の2022年国防予算案を発表した。この額は、日本の防衛省が発表した同年の防衛予算概算要求5兆4000億円(約490億ドル)に迫る急増ぶりだ。韓国の国防予算案には、3万トン級の軽空母導入に向けた研究費72億ウォンなど、野心的な軍備増強策が多々盛り込まれている。
文在寅(ムン・ジェイン)政権がこの時期にあえて軍備増強を急ぐ理由は何か。日本でも疑問が強まっている。東アジアの軍拡競争が懸念される今、冷静な分析が必要となっている。……