経済・ビジネス

「タクソノミー」が炙り出した仏・東欧とドイツの溝

2022年2月16日

欧州連合(EU)が原子力と天然ガスを「グリーン・エネルギー」と認定する「EUタクソノミー」を打ち出した。エネルギー価格高騰の対抗策として原子炉新設を計画するフランスや東欧諸国と、天然ガス火力発電を推進したいドイツの間でエネルギー論争が起きている。

 

 今年2月2日にEUが公表した文書が、欧州を分断している。EUはこの文書の中で、原子力発電所と天然ガス火力発電所が一定の条件を満たせば、「地球温暖化・気候変動の抑制に貢献する、過渡的なエネルギー」として、いわゆるグリーン事業の分類表「タクソノミー」に記載することを正式に提案した。

 今日の企業にとって、携わっている事業がグリーン認定されてタクソノミーに載せられることの利益は大きい。多くの機関投資家たちは、ESG(環境・社会・ガバナンス)の原則に基づいて、グリーンな事業への投資を増やすことを目指している。しかしこれまで、グリーン事業の定義がまちまちだった。

 EUタクソノミーは投資家のための指針であり、強制力はない。しかし少なくともEUから「グリーン」というお墨付きを得られることで、リストに載せられた事業には将来投資が集まりやすくなる。……

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