経済・ビジネス

【Analysis】国連の“歴史的”プラスチック汚染対策決議に石油化学産業がほくそ笑む理由

2022年3月20日

3月2日、国連環境総会(UNEA)は、プラスチック汚染に関する法的拘束力のある国際枠組みを作ることを決議した。実現すれば“歴史的”とも言える動きだが、プラスチック生産量の削減やリサイクルの推進方法といった具体策は各国に委ねられているなど、まだ紆余曲折が予想される。

[ナイロビ発ロイター]プラスチック汚染に関する法的拘束力を持った初の国際枠組み作成が国連環境総会(UNEA)で採択され、業界のロビイストから環境活動家に到るまで、当事者はただちにこぞって勝利を宣言した。

   2024年までの制定を目指すこの枠組みは、2015年のパリ協定以来最も重要で“歴史的”と称される。ただし、その実現にはまだ紆余曲折が予想される。加盟国の代表で構成される政府間交渉委員会は今後2年間で5回催され、合意形成を探ることになる。

 この件に関しては、いくつかの重要な課題について各国のコンセンサスを得るという大仕事が政府間交渉会合に託されてきた。たとえば、使い捨てプラスチック製品の際限なき生産。これらは石油から作られ、アメリカ、中国、サウジアラビア、日本といった石油化学の中心地では成長市場を形成している。

 各国政府は、コーヒーカップからテイクアウト用の食品容器、気泡シートにいたるまで、使い捨てプラスチックの利用拡大に歯止めをかけることを迫られている。イプソスの世論調査によると、回答者の4分の3が使い捨てプラスチックの禁止を支持している。その廃棄物の多くが世界の海や都市の水路をあちこちで塞いでしまうからだ。……

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