経済・ビジネス

企業が考えるべき「自然資本」リスク

2022年5月5日


<span>企業が考えるべき「自然資本」リスク</span>
人間の社会経済を支える「自然資本」という考え方 (C)Surasak/stock.adobe.com

COP26で確認された1.5℃目標が達成されたとしても、現在より0.5度前後の気温上昇は避けられない。自然環境の変化は、社会経済やそれを支える企業活動にも影響を与える。そこで関心が高まる「自然資本」という考え方について、ESG投資や環境ビジネスに詳しい一般社団法人バーチュデザイン(Virtue Design)代表理事の吉高まり氏に聞いた。

 

自然資本への関心の高まり

インタビューに応じる吉高氏(撮影:菅野健児)

 2021年11月に英グラスゴーで開催された第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)に参加して感じたのは、気候変動対応の脱炭素化は当然のこととなり「自然資本」への関心が高まっていることでした。

 自然資本とは、水、大気、土壌、動植物、鉱物といった地球の天然資源を、わたしたちの社会経済を支える「資本」として広く捉え直したもので、エネルギーと同様、経済活動にとって必要不可欠です。こうした背景には、企業の経済活動がいかに自然環境に影響を与え、依存しているのか、また自然環境の変化によってどのようなリスクが生じるのかということをきちんと把握しようという動きがあります。

 というのも、2015年のパリ協定では、産業革命以前からの平均気温上昇を2℃未満に抑え、できれば1.5℃に抑える努力をするという目標が合意されましたが、その後、1.5℃と2℃とでは自然環境や生態系の被る影響の度合いがかなり異なることが分かったからです。……

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