経済・ビジネス

【Exclusive】インドで広がる「人民元建て」対ロシア貿易

2022年7月1日

ウクライナ侵攻後の経済制裁によって、ドル建ての国際決済システムから事実上、締め出されたロシア。だが、インド最大のセメントメーカーがロシア産石炭の輸入代金を人民元で支払っていることが明らかになった。ドバイを取り引きのハブにした「インド―中国―ロシア貿易」が広がる可能性がある。

[ニューデリー発(ロイター)] インド最大のセメントメーカー「ウルトラテック・セメント」がロシア産石炭の輸入代金を中国人民元で支払っていることが、ロイターの閲覧したインドの税関資料で分かった。今後、人民元での貿易決済が広がる可能性がある。

 この書類によれば、ウルトラテックが運び込もうとしている15万7000トンの石炭はロシアのSUEK社のもので、ロシア極東のワニノ港から貨物船「MV Mangas」に積み込まれた。金融分析データを提供する「Refinitiv Eikon」の船舶追跡データによると、Mangas号は現在、インド北西部のカンドラ港付近に停泊している。6月5日付けのインボイスは、貨物価格を1億7265万2900元(2581万ドル)としている。

 この件に詳しい2人の貿易関係者の話では、この取引はSUEKの在ドバイ部門が行い、他の企業も人民元建てでロシアの石炭を発注しているという。ロシア、シンガポール、インド、ドバイに拠点を置く複数の石炭商社によると、シンガポールが西側諸国を刺激することに警戒を強めたため、ロシア企業のドバイ拠点がインドとの取引のハブとして活況を呈するようになった。

 そうしたロシア石炭商社のひとつは、最も難しいのはロシアへのルーブル送金だと語る。「ドバイでは人民元か、あるいはドルや(アラブ首長国連邦の通貨)ディルハムで支払いを受け、その代金をルーブルに交換する」が、人民元の方がルーブルに交換しやすいので、他の通貨よりも好ましいという。……

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