政治

「優柔不断」から「予備役動員」に豹変したプーチンの「異変」

2022年9月28日

ウクライナ親露派支配地域の住民投票や新たな動員に抑制的対応を見せてきたプーチンは、なぜ再び「核の恫喝」を前面に押し出したか。その背景にはクレムリン内「戦争党」のロビー活動、左右両翼から高まる批判、そして友好国が集まるはずの上海協力機構首脳会談で孤立した影響などが考えられる。カービー米NSC戦略広報調整官は9月21日のプーチン演説のレトリックを「危険な前例」と指摘した。

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が9月21日、予備役の部分動員を命じる大統領令を発表し、全土で招集が始まった。ロシアが支配するウクライナ東部、南部の4州の親露派勢力はロシアへの編入を問う住民投票を23~27日に実施。予備役招集と4州の併合により、ウクライナ侵攻は新段階に入る。ウクライナ側は無視して攻勢を続ける構えで、戦闘のエスカレートは必至だ。

 ロシアでは、動員に反発する若者らが国外に脱出、反戦運動にも着手するなど、社会の動揺が拡大し、国内情勢も緊迫してきた。

 それにしても、プーチン政権は当初、住民投票を無期延期し、動員にも否定的だったのに、なぜ数日間で豹変したのか。クレムリン内部の「異変」を探った。

上海協力機構首脳会議後に重大な路線転換の可能性

 ウクライナ軍は9月に北東部で反転攻勢に着手し、ハルキウ州のロシア軍は一斉に敗走。ウクライナ側は6000平方キロの領土を奪還したと発表した。これに対し、ロシアの反応は当初、抑制的だった。……

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