経済・ビジネス

【Analysis】イランで高まる「水不足」と「環境活動家への弾圧」

2022年10月10日

洪水や干魃、熱波などの自然災害が多発しているイランだが、気候変動対策に無関心な政府によって環境リスクは増すばかりだ。とりわけ深刻なのが水不足。環境活動家は声を上げるものの、「西側のスパイ」との容疑をかけられ弾圧される者が後を絶たない。

[ロンドン発(トムソン・ロイター財団)]イランはこの1年強、甚大な被害をもたらす鉄砲水、穀物をだめにする干魃、苛烈な砂嵐、気温を摂氏48度まで押し上げる熱波の苦しみにさらされてきた。地球温暖化が進めば、こうした被害はさらに酷くなるだろう。

 しかし、イランの被災者にとって救済の道はひどく険しい。

 イエメン、リビア、エリトリアと並んで、イランは2015年に締結されたパリ協定(京都議定書に代わる、2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組み)に批准していない 4つの国の1つである。国際的な孤立と、環境リスクに対する政府の取り組みの欠如から、イランで気候変動の脅威を減らす対策を取ること、被害に対処すること、国民を災害から守ることは極めて難しくなっている、と専門家らは語る。

 国連人道問題調整事務所(UNOCHA)は当該国から要請がなければ、災害救助のために介入することはできないという。イスラム圏の赤十字に当たる赤新月社とイラン国営メディアによると、2022年1月の豪雨では、少なくとも21人が犠牲となり、イラン各地で多くの家や建物が破壊されたが、「イラン政府から公式の要請はなかった」と、イランに駐在するUNOCHA人道顧問団幹部が匿名を条件に語った。……

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