[カナダ・ニューファンドランド・ラブラドール州ネーン発(ロイター)]イヌイットのレックス・ホルウェル(47)は、カナダ東部ニューファンドランド・ラブラドール沖の海氷の上で生涯を過ごしてきた。アザラシや魚の捕り方は、父や他の男たちから学んだ。彼らは以前、海氷の上を犬ぞりで滑走していたが、今はガソリンエンジンで動くスノーモービルを使っている。
ホルウェルはこの人生、そして自由を、子どもたちにも与えたい。しかし、「文化が失われようとしている」と、ホルウェルは言う。「子どもたちは自分たちのアイデンティティをイヌイットであることに求めるだろうし、彼らの子どもたちもそうするだろう。しかし、彼らが経験することは、今と同じではない」
気候変動がすべてを変えようとしている。温暖化が進み、干魃が長引き、熱波や洪水、暴風雨が激しくなる中、イヌイットはこれまでと同様にやるべきことをやっている。すなわち、適応だ。
ホルウェルは過去3年間、イヌイットのための「スマート・アイス」と呼ばれる海氷モニタリング・プログラムの運営に携わってきた。このプログラムはイヌイットの伝統的な知識、データを収集するブイ、電磁センサーを組み合わせて、海氷の厚さをリアルタイムで測定し、ウェブサイトやアプリ、Facebookを通して、海氷が厚い地域と薄い地域が一目瞭然で分かるように表示させる。コミュニティのニーズに焦点を合わせたプログラムと言える。……