政治

英「スナク新政権」前途多難の船出(下)ジョンソンの「茶番」を制したインド系エリート

2022年10月28日

トラス首相が辞任を表明するなり“救世主”の如く現れたのはまさかのジョンソン前首相……。この「悲劇」、転じて「茶番」を制したスナク新首相は、目下の経済安定化に加え、「ジョンソン劇場」で低迷の一途を辿ってきた保守党の党勢回復という難題を突き付けられている。(前編はこちらからお読みいただけます)

 

まるで救世主の帰国

 ボリス・ジョンソンは、カリブ海で家族とバカンスを過ごすのが大好きである。リズ・トラス政権が新経済政策「成長計画」、通称「ミニ予算」をめぐる渦中にあった間も、ジョンソンは3人目の妻キャリー夫人や2人の子どもとともに、ドミニカ共和国に2週間にわたって滞在していた。

 しかし、10月20日にトラス辞任が決まった途端、ジョンソン復活に期待をかける声がロンドンで相次いだ。保守派の重鎮で民間企業相のジェイコブ・リース=モグは22日、「次週に彼が首相官邸に復帰すれば、金融市場も収まるだろう」と述べた。国防相のウォレスや元内相のパテルも、ジョンソン支持を表明した。

 一方で、慎重な姿勢を見せる声も少なくなかった。何せ、ジョンソンは3カ月余り前に首相失格として放逐されたばかりである。……

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