カルチャー

サッカー界に地殻変動を起こす中東のオイルマネー

2022年12月11日

今年のサッカーW杯の開催国となったカタールは、圧倒的な資金力を背景に欧州クラブの買収や国家的育成プロジェクトを遂行してきた。今後は株を所有する欧州クラブに自国選手を送り込んで他国で育成する方向に舵を切ると見られている。巨額オイルマネーがサッカー界で起こす地殻変動とは——。

 現代サッカーは“オイルマネー”を中心に回っている——。

 そんな表現が大袈裟でないほど、カタールを中心とした中東の国々がサッカー界にもたらす影響力は肥大した。

 イングランドのトップクラブであるマンチェスター・シティは、UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビ首長家の王子であるシェイク・マンスール・ビン・ザイード・アル・ナヒヤーン 氏が2008年にオーナーに就任後、莫大な投資でプレミアリーグを席巻している。昨年にはサウジアラビアの政府系ファンドが、同じくプレミアリーグのニューカッスルを買収。リーグで3位につけるなど、躍進著しい。そして、カタール国家が実質的なオーナーであるフランスのパリ・サンジェルマン(以下・SG)に至っては、国家単位のクラブへの投資を経て、ネイマール・ジュニオール、キリアン・エムバペ、リオネル・メッシといった名だたるスーパースターを呼び寄せた。カタール系ファンドが筆頭株主となった11年以降、フランスのリーグ・アンでは優勝8度、2位を3回という成績を残し、一躍欧州のトップチームへと登りつめている。

 中東国の影響力はもはやクラブだけに留まらない。圧倒的な資金力を背景に、カタールのナショナルチームは19年のAFCアジアカップを優勝。ついには歴史上初の、中東でのワールド杯開催まで実現させている。……

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