現代サッカーは“オイルマネー”を中心に回っている——。
そんな表現が大袈裟でないほど、カタールを中心とした中東の国々がサッカー界にもたらす影響力は肥大した。
イングランドのトップクラブであるマンチェスター・シティは、UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビ首長家の王子であるシェイク・マンスール・ビン・ザイード・アル・ナヒヤーン 氏が2008年にオーナーに就任後、莫大な投資でプレミアリーグを席巻している。昨年にはサウジアラビアの政府系ファンドが、同じくプレミアリーグのニューカッスルを買収。リーグで3位につけるなど、躍進著しい。そして、カタール国家が実質的なオーナーであるフランスのパリ・サンジェルマン(以下・SG)に至っては、国家単位のクラブへの投資を経て、ネイマール・ジュニオール、キリアン・エムバペ、リオネル・メッシといった名だたるスーパースターを呼び寄せた。カタール系ファンドが筆頭株主となった11年以降、フランスのリーグ・アンでは優勝8度、2位を3回という成績を残し、一躍欧州のトップチームへと登りつめている。
中東国の影響力はもはやクラブだけに留まらない。圧倒的な資金力を背景に、カタールのナショナルチームは19年のAFCアジアカップを優勝。ついには歴史上初の、中東でのワールド杯開催まで実現させている。……