政治

「ウクライナの穀物」で東アフリカの「飢餓」を救うゼレンスキー構想の重要性

2022年12月16日

11月26日のゼレンスキー大統領の宣言により、東アフリカにウクライナの穀物を届けるイニシアチブが始まった。ソマリアはじめ飢餓と内戦に苦しむ東アフリカの混乱は、ロシアの国際世論工作や中東情勢など国際社会にも大きな影響を与えている。

 東アフリカで、1980年代以降では最悪と言われる旱魃・飢餓が起こっている。ソマリア、エチオピア、ジブチ、ケニアなどで、およそ2200万人が飢餓の状態にあるとされる。国際的な支援が集まっていないわけではないが、事態の改善に十分な注意が払われているとは言えない。

「Live Aid」も今は昔

 1980年代と言えば、イギリスで始まった著名ミュージシャンが無償で集まったバンド・エイド「Do They Know It’s Christmas?」(1984年)が大反響を呼び、1985年のアメリカのUSA for Africaの「We are the World」の空前のヒット、それらが約150カ国で15億人が視聴したとされる空前の規模のチャリティーコンサート「Live Aid」につながった時代だ。

 1985年は、ソ連でミハイル・ゴルバチョフが書記長に就任した年である。為替協調介入を通じたドル防衛が図られたプラザ合意の年でもあり、アメリカを中心とする自由主義陣営の勝利として冷戦が終わっていく形が作られた年だった。

 その1985年に、社会主義国であったエチオピアにおける農業政策の失敗から生まれた大飢饉に対して、英米を起点とした自由主義諸国の人々の自発的な募金活動が起こり、大規模な人道支援活動が生まれた。それは、国際情勢に対しても大きな意味を持っていた。……

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