どんなインテリジェンス工作でも、「情報源(ソース)」と「方法(メソッド)」の露見を避けるのが鉄則だ。
では、1月28日から8日間も米国の領空を侵犯し、2月4日に米空軍戦闘機に撃墜された中国の偵察気球はどうだったか。地上から肉眼で目撃されるほど大型の気球は、秘密工作の「メソッド」とはなり得ないだろう。米メディアでは「ドローンや偵察衛星の時代に気球が役に立つのか」と揶揄され、撃墜されると「中国のぶざまな象徴」と論評された。
しかし、そんな認識はもはや通用しない。中国の気球は知らぬ間に画期的な情報収集能力を持つ「飛行船」に発展していたのだ。この飛行船は通常の戦闘機では到達できない高高度も飛行できる。……