経済・ビジネス

「自動運転技術」の大市場を逃す「アンチEV」

2023年10月11日


<span>「自動運転技術」の大市場を逃す「アンチEV」</span>

世界でEV(電気自動車)が本格的な普及段階に入った。これに牽引される形で拡大するのが、2029年には車両だけで200億ドル規模に拡大すると見られる自動運転技術市場だ。コンピューティングと電力供給がカギになる未来はガソリン車では描けない。そして市場の裾野の広さも考えれば、EVシフトへの腰が重い日本は基幹産業衰退の危険を冒している。

 米Clean Technica社の報告によると、今年6月に世界のプラグイン車両(BEV=バッテリー電気自動車、PHEV=プラグインハイブリッド車を合わせたもの)の比率が全販売台数の19%に到達した。BEVのみの割合でも13%だ。

 これは昨年比で38%の上昇となり、「世界は本格的なEV普及の段階に入った」と言われる。ブルームバーグ社の報告でも車両販売台数のうちEVが5%以上を占める国は世界で23カ国以上となり、一つの喫水線を超えた、と考えられる。

 この5%超えの国の中には中国はもちろん、タイも含まれる。一方で日本はまだBEVの割合は2%未満、PHEVと合わせても5%に到達していないのが現状だ。国内には「EVは電力が不足するので普及しない」「EVが必ずしも環境に優しいとは限らない」といった否定論が根強いが、こうした見方はEVが普及しないことで日本の産業界が被る多大な技術的デメリットも隠してしまう。それは自動運転技術だ。

これからの自動運転は何ができるか

 まず、自動運転とは何か。自動運転には様々な方法がある。最も簡易な方法がGPSを使って定めたルートに車両を電磁波誘導するものだ。ゴルフ場のカートなどを思い浮かべれば想像できるだろう。この方法は地面にGPSを使って見えないレールを敷くようなもので、一定のルート以外には走行できないが、車両を自動で動かすことは可能だ。実際にテーマパークなどの敷地内で完全自動運転シャトルバスとして導入されているところもある。……

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