国際

【再掲】マクロン「台湾発言」とは何だったのか

2023年12月23日

文脈を理解すれば戦略的自律の原則論であり、それは欧州で概ね受け入れられている立場でもある。「欧州のため」との体裁で事前調整なしにさまざまなものを打ち上げ、結果として欧州の結束をより困難にしてしまうマクロンの「いつもの問題」が最悪のタイミングで顔を出したが、発言は意図せざるプラスの効果ももたらした。 ※2023年5月5日公開の記事を再掲します

 フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、2023年4月上旬に中国を国賓として訪問した後、フランスへの帰国の飛行機の中で一部メディアとのインタビューに応じ、そのなかで、「台湾の問題をエスカレートさせることは我々の利益になるのか? ならない」、「我々の問題ではないものに巻き込まれる危険がある」、「米国の家来にはならない」などと述べた。

 これらのマクロン発言は世界を駆け巡り、その余波は極めて大きくなった。そこで以下では、まずは発言の文脈を確認したい。そして、どのような意味で不用意・有害だったのかを改めて振り返るが、そのうえでここでの主眼は、この発言がもたらした、意図せざるプラスの効果である。「マクロン効果」とでも呼べるだろうか。

 実際、マクロン発言をいわば反面教師として、台湾の重要性に関する議論が欧州においても高まっている。マクロンの台湾発言については、こうした影響を含めて評価することが求められる。

文脈を理解する

 マクロン発言は、当初Politico.euが概要を英語で報じて世界的に広まったが、後に仏紙Les Echosがフランス語で一問一答形式のインタビューを掲載した。この両者の間には全体として受ける印象に重要な相違がある点に注意が必要だ。……

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