※本稿は「週刊新潮」2014年2月6日号に掲載された特集を元に再構成したものです。また、年齢や肩書、年代表記等は当時のものです。
議論の的となった“精神状態”
薄暗いタイル敷きの廊下を進む一台の車椅子。脇を5~6人の男性が取り囲み、油断なく辺りに目を光らせている。車椅子に座る老いた舎房着姿の男の目は宙を泳ぎ、表情は虚ろ――。
「それが絶対に見てはいけないとされていた人物、麻原の姿でした。少し痩せてはいましたが、髪は事件当時と同じように伸ばしたまま。以前の面影はあるのですが、“生気”はまったく感じず、ただ刑務官に為されるがままにいるだけという印象でした」
そう語るのは、最近まで東京拘置所(東拘)で「衛生夫」として服役していた男性だ。……