9億足。1920年代後半の米国における靴の年間製造能力だ。機械化で人件費を節減。大量生産、大量販売。値段も買い易く。需要は拡大して工場を更に大きく。好循環が永遠に続くかに思えた。でも当時の米国の人口は? 約1億2000万人。幾ら宣伝しても3億足しか売れなくなった。工場がフル稼働すると6億足も余る。しかも機械による省力化は失業者を増やしていた。購買力は縮小。それなのに生産力は増大。過剰供給の極み。靴ばかりではない。米国の全産業分野がいつの間にかそういう有様だった。
Vol. 3
むかし関門、いまホルムズ
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