社会

「マイクロプラスチック」由来の化学物質で“生殖・免疫機能”への影響との指摘も…… “有害添加剤”が検出されたプラスチック製品とは

2026年5月2日


<span>「マイクロプラスチック」由来の化学物質で“生殖・免疫機能”への影響との指摘も…… “有害添加剤”が検出されたプラスチック製品とは</span>

「マイクロプラスチック」に関する研究が進んでいる。読んで字の如く、劣化したプラスチックが小さな欠片になったものを指すが、これが自然環境中のみならず、心臓、肺、血液など人体からも検出されたとする報告が相次いでいるのだ。特に問題視されるのはプラスチック製品に含まれる添加剤。添加剤の中には生殖機能や免疫機能に異常を引き起こす「内分泌かく乱作用」が指摘される物質も含まれ、有害な添加剤を含むプラスチックが人体に取り込まれることが危惧されている。約150万人のデータを元に行われた大規模な統計調査でも、プラスチック製品由来の添加剤による健康への影響が指摘されるが、最新研究はどこまで進んでいるのか。マイクロプラスチック研究の第一人者である東京農工大学の高田秀重名誉教授に聞いた。

 ペットボトルや包装容器、化学繊維、タイヤなど、日常のありとあらゆる場面でプラスチックは使用されています。世界では年間約4億トン以上ものプラスチックが生産されており、これは原料の石油に換算すると産出量の8~10%に上ります。

 プラスチックは紫外線を浴びることや物理的な衝撃によって劣化していき、細かな欠片に砕かれていく。結果、5mm以下になったものが「マイクロプラスチック」です。世界で年間170万トンのプラスチックが廃棄物処理をもれ環境中に放出されていると言われており、これにより世界中の海洋や河川、土壌、大気中からマイクロプラスチックが見つかっています。

 人間の生活とプラスチックが切っても切れない関係である以上、東京や大阪など人口の多い都市域ほど、環境中に放出されるプラスチック量は多い傾向にあります。東京理科大学の研究チームによると、多摩川水系では年間約72トン、淀川水系では年間約92トンのプラスチックごみが河川清掃活動で回収されています。

 とはいえ、都市域でなければ環境中にはプラスチックは流出していないかと言えばそうでもなく、実は内陸部の長野県の主要河川でもマイクロプラスチックが検出されています。特に農耕地帯では肥料カプセル、マルチシート、ビニールハウスなどが排出源となっていると考えられます。……

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