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「非核三原則は是か非か」論の根幹にある日本の「過信」――米中の目には何が映るか

2026年6月23日


<span>「非核三原則は是か非か」論の根幹にある日本の「過信」――米中の目には何が映るか</span>
[韓国の釜山海軍基地に寄港した米海軍の戦略原子力潜水艦「ケンタッキー」=2023年7月19日](C)WOOHAE CHO/Pool via REUTERS

安保三文書改定に向けた有識者会議をめぐる報道でも、メディアの関心は「持ち込ませず」見直しの是非に集中した。だがこの問いかけは日本に拡大抑止を提供するアメリカや、抑止の対象となる側――たとえば中国の立場を踏まえた場合、現実から乖離した内向きの議論になりかねない。核を保有しない日本は本来、非核三原則の見直しによって核をめぐる状況を変えられるような立場にない。対中国に至っては、過去の岡田外相答弁を前提にしたまま核搭載米艦船の一時寄港を認めれば、「日本が核のレベルでも一方的に事態をエスカレートさせた」と主張する恰好の材料になるだろう。

有識者会議での激論?

 「非核三原則見直しに賛否」――。2026年6月9日、こうした見出しの報道がメディアを賑わせた。

 高市早苗政権の下で作業が加速している安保三文書改定を議論する有識者会議(「総合的な国力から安全保障を考える有識者会議」)の8日の会合では、非核三原則にも議論が及んだ。有識者会議のメンバーである山崎幸二元統合幕僚長は同日の会合後、「『持ち込ませず』について見直しが議論の対象になるのではないか」と提起したと記者団に明かし、一方で同じく会議メンバーの東野篤子筑波大学教授は、「拙速に話を進めるべきではない」と語ったことが報じられた1

 実際には、非核三原則をめぐる議論は会議の本題ではなかった2。それでも、同原則の見直し論は依然として世論の関心を集めるテーマであることは、こうした報道ぶりからもまちがいないようである。

 本稿では、非核三原則の見直しが現時点で2026年安保三文書改定の主要論点ではないことを前提としつつ、このように世論の関心が高いながらも、議論が錯綜しがちな「持ち込ませず」見直し論について、拡大抑止を提供する側のアメリカや、抑止の対象となる相手側からの視点も交えて整理する。そのうえで、日本を主語とし、「非核三原則は是か非か」を核問題の議論の入り口にすることの課題についても言及したい。

見直しを持論とする高市首相

 高市政権が作業を進める安保三文書改定の文脈で非核三原則の見直し論に注目が集まるのは、高市首相自身がこれまで個人として持論としていたからである。

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