経済・ビジネス

「ディディ」アプリDL停止:習近平「デジタル・レーニン主義」と、その新たな敵

2021年7月13日


<span>「ディディ」アプリDL停止:習近平「デジタル・レーニン主義」と、その新たな敵</span>

米ニューヨーク市場でIPO(新規株式公開)したばかりの配車サービス大手ディディ(滴滴出行)が、中国当局からアプリ配信停止の措置を受けた。ファーウェイ制裁など国家vs.国家の対立のみならず、マネー市場を介して敵と結びつきかねない自国IT企業への締め付けにも、米中テック・ウォーの影響は拡大している。

 データを新しい石油だと主張する全ての人にはこう言おう。「ほら、新しい『グレート・ゲーム』が始まったよ」――と。今年1月4日、米ユーラシア・グループが発表した2021年版グローバル10大リスク(Top Risks 2021)は、5番目のリスクとして「グローバルデータの因果応報」を挙げていた。

   中国ネット配車の滴滴出行(ディディ)が米国で株式を公開した直後に、中国当局は同社に投網をかけた。米欧そして日本が中国に自国のデータを抜き取られることを心配しているさなかに、その中国当局が自国企業にデータ管理を振りかざす。一瞬、戸惑いを覚えるような出来事は、データをめぐる「グレート・ゲーム」を象徴する。

 ユーラシア・グループの先見性に座布団1枚を進呈しつつ、今回のディディ騒動を整理しておこう。ディディは中国版のウーバーで、スマホのアプリなどで配車サービスを頻繁に利用する人(アクティブ・ユーザー)は約5億人にのぼる。中国人の交通の足というべきディディが7月4日、突然に中国のアプリストアから削除されたのだ。

存在感を増す監視者「国家インターネット情報弁公室(CAC)」

 中国の国家インターネット情報弁公室(Cyberspace Administration of China:CAC)が7月2日、ディディに対して「国家安全法」および「サイバーセキュリティ法」に基づき審査を実施すると発表。このサイバーセキュリティ審査の期間中はディディに対して、「新規ユーザー登録を停止することを要求する」と通告した。かくてディディは新規登録の停止を余儀なくされた。……

おすすめの記事

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

おすすめの動画

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

ニュースレターを購読する

新潮QUEは、「問う力」を養っていくためのサブスクリプションサービスです。

無料登録する