経済・ビジネス

政府が旗を振る「金融経済教育」義務化で、ますます「円安」が加速する!?

2022年9月15日

個人にとって、インフレ時代に「貯蓄から投資へ」は正しい選択。そのための「金融経済教育」が必要なのも間違いない。ただし、日本経済に正しい理解を持った人たちが、政府の思惑通りに日本株へ投資するとは限らない。買われるのは米国株や高級腕時計など、外貨を後ろ盾にした資産ばかりという皮肉。

 岸田文雄首相が旗を振る「新しい資本主義」の柱のひとつに「資産所得倍増プラン」がある。これまでも政府が掲げてきた「貯蓄から投資」の政策をさらに進めて、投資による収益を増やすよう促そうというものだ。

 個人金融資産が2000兆円もあるのだから、低金利の銀行預金ではなく、株式などの投資に回せば、所得を大きく増やせるというわけだ。もちろん、個人金融資産は高齢者や富裕層に偏在しているので、「資産所得倍増」で潤うのは金持ちだけだ、という批判はあるが、それはひとまずおいておく。

 岸田内閣として初めてまとめ、6月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2022」、いわゆる「骨太の方針」でも「貯蓄から投資」の政策強化がうたわれている。「個人金融資産2000兆円のうち、その半分以上が預金・現金で保有されている」とし、「貯蓄から投資へのシフトを大胆・抜本的に進め」、投資による資産所得倍増を目指すとしたのだ。具体的には、「NISA(少額投資非課税制度)の抜本的拡充や、高齢者に向けた iDeCo(個人型確定拠出年金)制度の改革、国民の預貯金を資産運用に誘導する新たな仕組みの創設など、「政策を総動員」するとし、2022年末に総合的な「資産所得倍増プラン」を策定するとした。

10年以上前からの懸案

 長年にわたり政府が旗を振っているにもかかわらず、なぜ、「貯蓄から投資」の流れはさして進まないのだろうか。しかも、預貯金は歴史的な低金利である。なぜ個人金融資産の半分が預金や現金で保有されているのか。……

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