4~6月と続いた日本株の快進撃が7月に入り、真夏の入道雲のような乱気流に入ったようだ。日経平均株価の最高値は1989年12月29日につけた3万8915円。年内にはその最高値更新といった掛け声も出たが、3万4000円に迫っていた株価はストンと3万1000円台に下落。その後、3万2000円台を回復したものの、『真夏の夜の夢』のように、最高値への「恋の旅路は滑らかではない(The course of true love never did run smooth.)」。市場参加者が日経平均株価をどう予想していたのか、その推移をたどることにしよう。
一目瞭然。1年後の日経平均の予測値は、4月時点の2万9301円→5月時点の2万9885円→6月時点の3万1807円→7月時点3万4290円に。1年後の予想値は4カ月間で5000円近く跳ね上がった。日経平均の高騰とともに、市場参加者の株価予想もうなぎ登りに上昇したのだ。
「長期予想を立てる際は、現在の状況に対する事実が、ある意味で不当な重みを持って計算に入ってくる。私たちはふつう、現状を踏まえて、それを未来に投影する習慣がある」。ケインズが『雇用、金利、通貨の一般理論』(大野一訳)の第12章「長期予想の状態」で喝破した通りである。みんながそろって強気に傾けば、次の場面ではその反動がでる。……
