[ロンドン発/ロイター]トライアスロン選手は、美しい装飾を施されたアレクサンドル3世橋をスタート地点とし、セーヌ川を泳ぎ、自転車でシャンゼリゼ通りやサン・ジェルマン大通りを走った後、グラン・パレの平らな道を走り、アレクサンドル3世橋へ戻りフィニッシュする。
まず大きなハードルとなるのが、セーヌ川だ。水質問題を別にしても、選手たちは前半は強い水流に乗るが、後半はそれに逆らって泳がなければならない。つまりポジショニングが鍵となる。英領バミューダのオリンピック金メダリスト、フローラ・ダフィーは「多くの人がスイムパート(水泳)を不安に感じていると思う。スイムは一歩間違えると、大きなミスになる可能性がある」と語る。
1.5キロのスイムを終えてセーヌ川を出た後、選手は橋の上をめがけて古くすり減った石段32段を駆け上がり、スイムキャップをヘルメットと交換して自転車に乗る。コースを7周して計40キロを走るバイクパート(自転車)のコースは平らだが、パリだけあって分の1が石畳になっている。そんな過酷なコースが10キロのラン(ランニング)の前に控えているのだ。
さらに、様々な不確定要素に加え、ダフィーや東京五輪銀メダリストのジョージア・テイラー=ブラウン(英)のようなメダル候補者が怪我から復帰するため、女子レースはどんな結果になってもおかしくない。「女子レースでは、メダルを取れる可能性のある選手が6人くらいいる。東京オリンピックでは実質、私とジョージア・テイラー=ブラウンの2人が競っていたが、今回は非常に競争が激しい」とダフィーは言う。……