特集|社会|経済・ビジネス

Vol. 1

またも「ハラスメント問題」で失敗したフジテレビ 危機に際して企業担当者が絶対チェックすべき5つのポイントとは何か

2026年7月8日


<span>またも「ハラスメント問題」で失敗したフジテレビ 危機に際して企業担当者が絶対チェックすべき5つのポイントとは何か</span>

 世に危機管理失敗の種は尽きまじ。その最新ヴァージョンはドラマ「夫婦別姓刑事」におけるフジテレビの対応だろう。

 俳優同士のトラブルが報じられるやいなや、フジテレビは声明を発表。

 その概要は以下の通りである。

(1)今回の報道は関係者のプライバシー侵害や二次被害に繋がるおそれが高いため、掲載中止を強く申し出てきたが、記事の掲載されたことは誠に遺憾である。これによる二次被害も憂慮している。

(2)当社から男性俳優(注・佐藤)に注意をしたことは事実である。男性俳優の言動に問題がある点は外部弁護士の調査でも問題になっていた。

(3)今後も当社は人権を重視する。過去に辛い経験をされた方に対して、それによる不自由や制限を当然に受け入れるべきだという意見には与さない。

 この声明発表後、「そうか、フジテレビはちゃんとしたんだな」という受け止めをした人はほとんどいない。ネット上では「責任逃れ」「当事者意識が無い」といった批判が沸き起こった。

 危機管理コンサルタントの田中優介氏(株式会社リスクヘッジ代表取締役社長)は、フジの対応の拙さをこう指摘する。

「こうした場合に、企業や組織は二つのトウソウ本能に支配されやすい。二つのトウソウとは、『闘争』と『逃走』です。この二つに支配されると失敗します。

 自らの非を認めないで闘おうとするのが『闘争』。

 責任者らが矢面に立とうとしないで逃げ回るのが『逃走』。

 今回の声明からは、フジテレビは自分たちの対応は正当であったという主張をしているように受け止められます。つまりこの問題に関しては闘争モードですね。

 一方でこれだけの問題になりながらも、あまり要領を得ない声明だけで終わりにしようとしているので、逃走モードとも言えます。そもそも彼らのドラマで起きたトラブルで出演者が傷ついているのですから、その責任に触れないのも逃走です。どちらの俳優も別の現場では活躍している以上、フジテレビに何の責任もないはずがないのではないでしょうか」

 これは決して他人事ではない。危機に直面した際に、現状認識を誤り、判断を誤り、行動を誤った企業は数えきれないほどである。

 田中氏によれば、危機に際してまずチェックすべきポイントが五つあるという。そのポイントとは何か。

著書『その対応では会社が傾く プロが教える危機管理教室』から抜粋してみよう(以下、同書をもとに再構成しました)

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