カルチャー

2021年を回顧する 今年刊行された注目本とこれから翻訳が期待される本

2021年12月19日


<span>2021年を回顧する 今年刊行された注目本とこれから翻訳が期待される本</span>
植田さんが今年イチオシする、ビル・ゲイツ『地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる』(早川書房刊)

2021年は、気候変動や新しい経済と社会について考える一年であったと言えよう。「読書」は主体的に熟考する時間をもたらしてくれる。そんな時間のお供になる注目本の数々。

 デジタル時代になっても、世界の多くの国で、紙の本は電子書籍よりも売れ続けている。Statista社の2020年の調査データによると、英米や日本では紙の書籍を購入した人口の割合は電子書籍の購入割合の約2倍。最も電子書籍の購入割合が高い中国でも、紙の書籍の購入割合には及ばない。ドイツでは、紙の書籍を購入した人の割合が人口の約60%であるのに対して、電子書籍を購入した人の割合は約10%と大幅に少ない。

 これは、書籍というものが、即効性のある情報収集よりも「じっくり考える」ためのメディアとして使われ続けている事を意味するのかもしれない。

 当連載では、まだ翻訳されていない最新の書籍を紹介してきた。今回は特別編として、一冊の本を取り上げるのではなく、2021年に翻訳が発売された本、または今後の翻訳が期待される、2021年に原書が発売された本を紹介していく

気候変動と資本主義

 まず、今年一番読むべき本として挙げたいのが、ビル・ゲイツによる『地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる』(早川書房刊)だ。今年2月に発売された原書『How to Avoid a Climate Disaster』の翻訳版である。……

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