カルチャー

現代芸術家ダミアン・ハーストがNFTのオリジナル作品を焼却

2022年11月13日

芸術の価値とは―—。 NFTが突きつける問いをセンセーショナルに提起したのが、ロンドンのギャラリーで今秋開催されたダミアン・ハーストの「The Currency展」だ。コレクターに作品をNFTで持つか現物で持つか選ばせ、NFTで保管されることになった5000点弱の現物を焼却するという。

[ロンドン発(ロイター)] 英国の現代芸術家ダミアン・ハーストは、コレクターが彼の作品をNFT(非代替性トークン)の形で保有することを選んだため、10月11日から自身の数百点にのぼる芸術作品を焼却しはじめた。

 1990年代の“ヤング・ブリティッシュ・アーティスト”の旗手として勇名を馳せたハーストは2021年7月、初のNFTコレクション「The Currency(通貨)」を発売した。このコレクションはカラフルなドットに覆われた1万点のオリジナル作品に対応するNFTだ。オリジナル作品は2016年、手漉きの和紙にエナメル塗料を用いて制作され、それぞれにシリアルナンバー、タイトル、ホログラフ、サインが入っている。コレクターは1ピース2000ドル(約28万円)で販売されたNFTを保持するか、フィジカルな現物作品と交換するかを選択しなければならなかったが、ロンドンのニューポート・ストリート・ギャラリーによると、5149人が現物を選び、4851人がNFTを選んだという。

 同ギャラリーによれば、NFTに交換されなかった現物作品も、その逆(現物作品と交換されなかったNFT)も、ともに破壊されることになっている。ハーストは10日、自身のインスタグラムのフォロワーに対して、11日には1000点の作品を燃やすと告げていた。

 このイベントのライブストリーミングでは、見物人が見守るなか、このターナー賞受賞作家とアシスタントたちがトングを用い、山積みにされた作品を1ピースずつ次々にギャラリーの暖炉にくべていく模様が映し出された。……

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