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AIと容疑者の対決

2026年5月18日


<span>AIと容疑者の対決</span>

 この世には一般社会の常識と隔絶した場所がある。

 たとえば学校。未だに鉛筆と紙のノート、黒板が使われる教室も多いという。大人がスマホを手放せなくなって久しいが、子どもは暗記を強いられている。デジタル教科書やタブレットくらいは普及したが、それでも試験の基本は鉛筆と紙である。それは高校や大学入試でも変わらない。

 数十年前であれば、学校と社会の差はそれほどでもなかった。「学校で勉強したことなんて役に立たない」と文句を言われながらも、大人も紙のノートやら辞書やらを使っていた。だが1990年代にインターネット、そして2020年代にAIが普及したことで、仕事のスタイルは激変した。ネットは人類から記憶力を奪い、AIは思考力を奪った。僕の知るあるIT企業の役員会は、AIの“神託”を信じるか信じないかを議論するだけの場所になっているという(そしてほぼAI案が採用される)。

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