「茶の道」を辿る旅へ
Умом — Россию не понять, аршином общим не измерить.(訳:ロシアは頭では理解できない。普通の尺度では測りきれない。)これは、ロシアの詩人チュッチェフによる有名な詩の一節である。この言葉の通り、実際にロシアを訪れると、日本で認識されているロシア像とはかけ離れた世界が広がっていることに気づく。
例えば、ロシア=白人碧眼の国という認識である。確かに、テレビに映るロシア人は、みなそのように見える。しかし、ロシア連邦におけるロシア人の割合は80%程度にとどまり(しかも、諸民族との混血が進んでいる)、200以上の少数民族が暮らす多民族国家である。そして実は、こうした少数民族出身者が政府の要職についている例も多い。アントン・ワイノ大統領府長官はエストニア人、セルゲイ・ショイグ国防大臣はトゥヴァ人だ。あるいは芸能界でも、“ロシアの北島三郎”ともいわれた歌手の故ヨシフ・コブゾンはユダヤ系など、例をあげればきりがない。
ロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領は、このようなロシアの多民族性について頻繁に言及している。今年2月にも「ロシア連邦の諸民族の文学、文化、言語を支援する必要がある。ソビエト連邦にいくら問題があったとしても、ソビエト連邦は今日のロシアよりも民族的多様性により注意を払っていた」と発言していた。……