社会

「キツネ目の男を追え!」グリコ・森永事件で地を這った「大阪府警捜査一課特殊犯」

2026年5月1日


<span>「キツネ目の男を追え!」グリコ・森永事件で地を這った「大阪府警捜査一課特殊犯」</span>
「キツネ目の男」は日本の犯罪史上もっとも有名な似顔絵となった

 2000年2月13日に時効を迎え、「未解決事件」となった「グリコ・森永事件」。1984年から1985年の発生当時にまだ生まれていなかった人も、「キツネ目の男」の似顔絵は見たことがある、という人は多いのではないだろうか。捜査員が実行犯と思しき男を目撃していたにも関わらず、なぜ事件は迷宮入りしてしまったのか。元捜査員の貴重な証言を元に、捜査の足取りをたどる――。

※本稿は「週刊新潮」別冊【「輝ける20世紀」探訪(2016年刊行)】に掲載された特集を元に再構成したものです。また、年齢や肩書は当時のものです。

グリコ・森永事件とは

 1984年3月18日、「江崎グリコ」社長の江崎勝久氏が3人組の男に誘拐された。犯人は身代金10億円と金塊100キログラムを要求したが、江崎社長は監禁されていた倉庫から自力で脱出。「かい人21面相」を名乗る犯人はグリコだけではなく丸大食品、森永製菓など食品会社を次々と脅迫。

《どくいり きけん たべたら 死ぬで》

 と書かれた青酸入りの菓子をスーパーなどにばら撒き、国民をパニックに陥れる一方で、警察やマスコミには挑戦状を送りつけ、「劇場型犯罪」と言われた。翌年1月10日には犯人の1人とされる「キツネ目の男」の似顔絵が公開されたが、同年8月に送った挑戦状で犯行終結を宣言。1994年に江崎社長誘拐事件が時効を迎え、2000年2月13日午前0時には、警察庁広域重要指定114号「グリコ・森永事件」の完全時効が成立した。 グリコ・森永事件の犯人グループの1人とされる「キツネ目の男」を目撃した大阪府警捜査一課特殊班所属の7人の刑事。キツネ目の男はどのようにして彼らの前に現れ、そして、捜査の網をすり抜けていったのか。以下は現職を退いた刑事らが明かす、秘話の数々である。……

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