社会

元宮内庁掌典補が初めて明かした「平成の大嘗祭」の秘儀

2026年5月1日


<span>元宮内庁掌典補が初めて明かした「平成の大嘗祭」の秘儀</span>
神秘的な伝統として息づいてきた「秘儀」(Richie Chan/shutterstock.com)

 皇位継承に伴う伝統儀式「大嘗祭(だいじょうさい)」。前回は2019年11月14日に天皇陛下が即位した際に執り行われ、その前は上皇陛下の即位した1990年11月22日の「平成の大嘗祭」がある。そこで行われるのは、天皇家に受け継がれる「秘儀」だと言うが、その全容は今も謎に包まれている。2019年の「週刊新潮」誌上で、「平成の大嘗祭」の当事者として儀礼を支えた人物がその舞台裏を初めて明かした。

※本稿は「週刊新潮」2019年11月21日号に掲載された特集を元に再構成したものです。また、年齢や肩書、年代表記等は当時のものです。

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 とにかく寝る時間がない。体力的にもストレスは相当なもので、大嘗祭が終わった時は、嗚呼、よく生きていたなと思ったものです。私は皇居に近い官舎に住んでいましたが、日付を越えるまで働き、寝るために家に帰り、また朝の8時半に出勤する。そんな激務が続いていましたから。

〈そう語るのは、元宮内庁掌典補(しょうてんほ)の三木()善明氏(71)。京都に代々続く神社の家に生まれ、昭和48(1973)年から28年間、宮中祭祀を司る「掌典職」の一員として昭和と平成、2代の天皇に仕えた。前回の「大喪の礼」と「即位礼・大嘗祭」では、実に62年ぶりに執り行われる儀式ということもあって、庁内に経験者がいない中で大量の記録文書などの資料を読み漁り、準備段階から“一世一代”の儀礼に携わったという。〉

 平成の大嘗祭で一番苦心したのは、「斎田点定(さいでんてんてい)の儀」の準備でしたね。この儀式は、祭祀の中心となる「大嘗宮の儀」で、天皇陛下がお供えして実際に口にされるお米の産地を決めるもの。一連の儀式の核となる、大事な初めの一歩なのです。……

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