※本稿は「週刊新潮」2025年6月12日号掲載「現役自衛官が“苦悩”を激白 パワハラ厳罰化の『令和流指導』で部隊が弱体化する」の特集記事です。
「叱ったらそれはパワハラになるじゃないか。だから怖くて叱れない」
昨年大ヒットしたドラマ『不適切にもほどがある!』(阿部サダヲ主演)の第1話でこのフレーズが登場した際、思わず頷いてしまった向きも少なくないのではないだろうか。“令和流”の指導が求められる現代社会において、どう「パワハラ」を回避し部下と向き合うか、管理する立場の人間は日々煩悶している。
国防を担う自衛隊もまた、同じ悩みを抱えているらしい。
「昨年9月、吉田圭秀(よしひで)統合幕僚長は定例会見で“必要な指導を部下からハラスメントと指摘されることを過剰に恐れ、慎重になったり控えたりする者が出てきている”と述べました。自衛隊はここ数年ハラスメントの撲滅に向け突き進んできましたが、トップが言及せざるを得ないほど、組織の悩みも深いのでしょう」(防衛省担当記者)……