※本稿は『あのスキャンダルの裏側――「週刊新潮」が報じた事件戦後史』の一部を抜粋/編集したものです。「週刊新潮」1985年11月7日号に掲載された特集が元となっており、プライバシーへの配慮から一部は匿名となっています。また、年齢や肩書は当時のものです。
留学先・パリのアパートでオランダ人女性を殺害
一度人肉の味を覚えてしまうと、それからは人間を恐れなくなる……。というのは「人食い虎」にまつわる言い伝えである。では「人食い人間」の場合はどうか?
パリ人肉殺人事件の犯人・佐川一政君(36)は、いまだにその「人食い願望」を断ち切れずにいるようなのだ。佐川君が収容されていた都立松沢病院は「これ以上治療する手だてはない」として彼を退院させてしまった。つまり「人食い願望」は病気ではないから治しようもないというわけなのだ。が、同じ事件が日本で起っていたら、彼は間違いなく死刑だという。
「どうして人の肉を食べてはいけないの? 先生」……