ポスト・コロナの社会を見据えるうえで、誰にとっても一番大切になるのは「ポスト・メリトクラシー(能力主義)」という考え方です。
これまでのメリトクラシー、つまり能力主義に代わりうるビジョンを、コロナ以降の私たちは模索していかなくてはなりません。
本来それは、もっと前から考えておくべきテーマでした。しかし目をそらしたままでコロナ禍に突入し、そのために日本は大失敗をしてしまった。だからこそ2022年は、もともと私たちに突き付けられていた大事な課題と、向きあう年にしたいと考えます。
脳科学本ブームと「親ガチャ」は表裏一体
昨年、マイケル・サンデルの新刊『実力も運のうち』(早川書房、邦訳2021年)が話題になりました。実力競争を国是としてきたアメリカで、実際に競争に勝つことで高い地位を獲得した哲学者が「能力主義だけで本当に社会を維持できるのか?」と問いかける姿は、日本人にとっても新鮮に映ったのです。……