社会

自分への「タグ付け」をやめてみよう――ポスト・メリトクラシーの社会へ

2022年1月4日


<span>自分への「タグ付け」をやめてみよう――ポスト・メリトクラシーの社会へ</span>
「親ガチャ」「能力主義」の息苦しさから解放されるには、「能力」の再定義が必要だ。Andrii Yalanskyi/Shutterstock.com

2021年の流行語「親ガチャ」は、「どんな親の下に生まれるかで人生は決まってしまう」という若者の諦観を浮き彫りにした。人の能力の高さは必然か、偶然か? そんな能力主義の問いに追い詰められた時、自分の属性を一回リセットしてみる「逆カミングアウト」が役に立つ。

 ポスト・コロナの社会を見据えるうえで、誰にとっても一番大切になるのは「ポスト・メリトクラシー(能力主義)」という考え方です。

 これまでのメリトクラシー、つまり能力主義に代わりうるビジョンを、コロナ以降の私たちは模索していかなくてはなりません。

 本来それは、もっと前から考えておくべきテーマでした。しかし目をそらしたままでコロナ禍に突入し、そのために日本は大失敗をしてしまった。だからこそ2022年は、もともと私たちに突き付けられていた大事な課題と、向きあう年にしたいと考えます。

脳科学本ブームと「親ガチャ」は表裏一体

 昨年、マイケル・サンデルの新刊『実力も運のうち』(早川書房、邦訳2021年)が話題になりました。実力競争を国是としてきたアメリカで、実際に競争に勝つことで高い地位を獲得した哲学者が「能力主義だけで本当に社会を維持できるのか?」と問いかける姿は、日本人にとっても新鮮に映ったのです。……

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