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「プーチンからの贈り物」はどう報道されたか(2024年2月18日~2月24日)

2024年2月26日


<span>「プーチンからの贈り物」はどう報道されたか(2024年2月18日~2月24日)</span>
2月20日付の1面トップは、金徳訓内閣総理が平安南道と南浦市を現地了解したとの報道だった(『労働新聞』HPより)

朝露関係に関する記事が増えている。2月18日にはプーチン大統領から金正恩国務委員長宛にロシア製の専用車が贈られた。この「贈り物」については20日に報じられたが、1面下段という扱いで、同日の1面トップは「地方発展20×10政策」に関する報道だった。『労働新聞』注目記事を毎週解読

 

 2月19日付1面トップに社説「全社会の思想的一色化はわれわれの革命、われわれの国家の偉大さであり絶対威力である」が掲載された。金正日(キム・ジョンイル)朝鮮労働党中央委員会書記(当時)が「全社会の金日成(キム・イルソン)主義化」を宣布してから50周年を記念したものである。金正恩(キム・ジョンウン)の革命思想は、金日成と金正日の革命思想の「輝かしい継承発展」であり、「強国建設と社会主義勝利のための明確な進路を鮮明にしてくれる百勝の戦略・戦術的指針」であると説明され、現在掲げられている「全社会の金日成・金正日主義化」との連続性が強調された。

 20日付1面下段には、「敬愛する金正恩同志にロシア連邦大統領が贈物を差し上げた」と題する記事が掲載された。18日に朴正天(パク・ジョンチョン)党中央委員会書記と金与正(キム・ヨジョン)副部長がウラジーミル・プーチン大統領から金正恩宛のロシア製専用車を受け取ったとの内容である。他にも複数の訪露代表団について報じられるなど、最近は朝露関係の記事が多い。

 同日付の1面トップは、金徳訓(キム・ドックン)内閣総理が平安(ピョンアン)南道と南浦(ナンポ)市を現地了解したとの報道であった。「地方発展20×10政策」に沿って工場の敷地や規模、生産能力について把握したというが、プーチンから金正恩に贈物があったとの記事よりも上位に掲載されたのは、地方振興に力を入れる金正恩政権の姿勢を反映したものだと言えよう。

 21日付2面下段には、「党性」についての「政治用語解説」が掲載された。「政治用語解説」コーナーは、2022年6月5日付で「人民大衆第一主義政治」、6月7日付で「わが国家第一主義」が紹介されて以来、頻繁に用いられる重要用語を不定期に解説するものである。「党性」は、「党に対する忠実性」だと定義づけられ、特に「首領に対する忠実性」が重要だとして、それを高めることが全党員の重要な任務だと述べられた。

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