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ベネズエラ情勢に反応しつつも「トランプ批判」は行わず(2026年1月4日~2026年1月10日)

2026年1月13日


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北朝鮮外務省は米国のベネズエラ攻撃を批判したが、国内向けの『労働新聞』に掲載はない。昨年9月に金正恩が「現米大統領のトランプに良い思い出を持っています」と述べて以降、『労働新聞』は「トランプ」に言及しない状態が続いている。金正恩誕生日に際してプーチン露大統領から送られたであろう祝賀書簡への返信では、ロシアの全ての政策と決定を無条件に尊重し支持する旨を伝えた。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】

米国糾弾で注目すべきは「発信レベル」の低さ

 北朝鮮メディアは、ベネズエラ情勢に対して迅速に反応した。1月4日、北朝鮮外務省の報道官が米国の「強権行為」を「乱暴な主権侵害、国際法違反」として糾弾した、と朝鮮中央通信が報じたのである。国際社会は「ならず者」で「野獣的」な米国に対して抗議と糾弾の声を高めるべきだと呼びかけるものであった。

 注目すべきは論評の内容ではなく、発信レベルの低さである。今般情勢は、大国が小国を攻撃するという北朝鮮が忌み嫌う構図であるが、外務省声明ではなく、報道官が朝鮮中央通信社の記者の質問に答えるという形式に留まったのである。しかもこの配信記事は、国内向けの『労働新聞』には転載されなかった。米国に対する批判の程度を意図的に調整していることが窺える。

 対米非難記事は連日のように掲載されているが、ドナルド・トランプ大統領個人はおろか「トランプ政権」への攻撃も控えられている。昨年9月の最高人民会議第14期第13回会議において金正恩が「私は今も、個人的には現米大統領のトランプに良い思い出を持っています」と述べてから、『労働新聞』は「トランプ」に全く言及していないのである。

韓国の無人機による偵察を非難

 10日付第2面には、「韓国は無人機による主権侵害挑発を再び敢行したことに対する代価を覚悟しなければならない」と題する朝鮮人民軍総参謀部報道官声明(9日付)が掲載された。4日に韓国から飛来した無人機が開城(ケソン)市郊外に墜落したというものである。分析の結果、この無人機は、韓国仁川(インチョン)市の江華(カンファ)郡から離陸後、2台のカメラで北朝鮮領内を撮影していたことが判明したという。声明は、「ソウルのならず者政権」、すなわち尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権から李在明(イ・ジェミョン)政権へと交代した後も韓国が北朝鮮に対して「挑発行為」を続けていることを強く非難した。……

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