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朝鮮労働党創建80周年の記念行事に李強、メドベージェフが参加(2025年10月5日~10月11日)

2025年10月14日


<span>朝鮮労働党創建80周年の記念行事に李強、メドベージェフが参加(2025年10月5日~10月11日)</span>
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朝鮮労働党の創建80周年で訪朝した各国代表と面会するなど、金正恩国務委員長は多忙な1週間を送ったようだ。中国の李強総理、ロシアのメドベージェフ「統一ロシア」党首との会談では、北朝鮮側は崔善姫外相と通訳のみが同席。崔善姫の重用は際立っており、金与正党中央委員会副部長とともに、来年の第9回党大会における人事の注目点になるだろう。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】

 10月10日に朝鮮労働党が創建80周年を迎える中、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の動静が毎日欠かさず報じられた。80周年記念行事には海外からも多くの来賓があり、首脳クラスではベトナム共産党のトー・ラム書記長のほか、中国からナンバー2の李強総理、ロシアから与党「統一ロシア」のドミートリー・メドベージェフ党首が出席した。7日に平壌(ピョンヤン)入りしていたラオスのトンルン・シースリット国家主席・人民革命党書記長は、10日の記念行事に参加することなく、前々日の8日には帰国の途に就いた。

『労働新聞』はこの4人の訪朝についてそれぞれ予告記事を出していたが、トー・ラムは「国家訪問」、すなわち国賓訪問であるのに対し、李強は「公式親善訪問」、メドベージェフは「訪問」と表現された。ベトナムと中国の違いは最高指導者であるか否かで区別されたと理解できるものの、トンルンについては「祝賀訪問」であったため、トー・ラムとの「国家訪問」との違いに疑問が生じていたが、結局祝賀行事への参加可否が背景にあったと考えられる。

 なお、2024年6月ウラジーミル・プーチン大統領、2019年6月習近平国家主席の訪朝はいずれも「国家訪問」であった。また、トー・ラムとトンルンは金正恩が招請したのに対し、李強は朝鮮労働党中央委員会及び北朝鮮政府、メドベージェフは党中央委員会の招請によるものとされた。

 現存の社会主義国家としては、唯一キューバからの来賓について『労働新聞』が報じることはなかった。2018年11月に訪朝して金正恩と会談したミゲル・ディアス=カネル大統領(当時は国家評議会議長)・キューバ共産党第一書記はおろか、それに次ぐハイレベルも訪朝しなかったのである。両国が長年維持してきた友好関係に鑑みれば、昨年2月にキューバが韓国と国交を樹立したことが影響を及ぼしたことは間違いなかろうが、アジアに位置する中国、ベトナム、ラオスとの比較において物理的距離感も作用したものと考えられる。

 7日にはトンルンを歓迎する儀式が挙行され、金正恩とともに趙甬元(チョ・ヨンウォン)党書記、李煕用(リ・ヒヨン)党書記、崔善姫(チェ・ソニ)外相、努光鉄(ノ・グヮンチョル)国防相らが参加した。首脳会談では双方の党及び国家建設状況と経験について「通報」され、協力強化について討議された。歓迎宴も催されている。

 9日にはトー・ラムに対して同様の歓迎儀式が挙行された。首脳会談では双方の協力拡大について虚心坦懐に意見が交換されたというが、具体的な内容が非公表なのはトンルンとの首脳会談に関する報道ぶりと似通っている。

北朝鮮の核開発めぐる中ロの温度差

 一方、9日に金正恩は李強とも会見しており、そこではハイレベル往来と戦略的意思疎通、多方面の交流と協力の拡大について論議された。また、10日のメドベージェフとの会見ではロシアとの「同盟関係」について触れたほか、「クルスク州解放作戦」で北朝鮮軍人が勇敢さと犠牲的精神を発揮したことについてのメドベージェフの発言が紹介された。

 金正恩はプーチンに対して「最も親しい同志」と呼んでおり、単なる「同志」である習近平との温度差は明確である。ただし、両会談とも中ロ側は多くの同席者がいたのに対し、金正恩は崔善姫外相と通訳を陪席させただけであったため、ラオスやベトナムとの首脳会談に比較すると突っ込んだ話し合いがなされたことを意味する。……

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