9月9日、北朝鮮は建国77周年を迎え、万寿台(マンスデ)議事堂で「国旗掲揚式及び中央宣誓集会」が開催された。金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に続いて幹部たちが、「共和国の自主権と朝鮮人民の利益を擁護し、国家と人民のために服務する責任ある一員として、人民の福利と国家の成長発展を導くことに常に無限に誠実で、共和国憲法を徹底的に守護して法的義務を厳格に履行し、社会主義理念と社会主義制度をしっかり固守して、愛する祖国に忠誠を尽くし、その偉大さと美しさを無窮に継いでいくことに対して心身ともに全力を尽くす」と宣誓した。国家に対する大規模な宣誓式は初めてだと思われる。
9日付第1面は、金正恩による亀城(クソン)市の病院建設現場への現地指導を上段で報じ、下段には炭素繊維固体発動機の地上噴出実験を参観したことについての記事と、建国77年に際して習近平国家主席が金正恩に宛てた祝電が掲載された。戦争特需を享受しているためか、最近は民生にかかわる経済建設も兵器開発も順調に進んでいるように見えるが、記事の大きさや掲載順からして経済建設における成果の誇示に重点が置かれていると言える。
しかし、13日に朝鮮中央通信が報じた金正恩の動静報道3件はいずれも『労働新聞』に掲載されなかった。①龍岡(リョンガン)郡の病院建設現場における現地指導、②首都警備司令部傘下の狙撃手区分隊と中央安全機関特別機動隊の狙撃手区分隊による射撃競技の参観、③国防科学院の装甲防御兵器研究所と電子兵器研究所の事業に対する指導についての記事であり、従来であれば『労働新聞』の第1面から数ページかけて報じられるものであるが、前回本欄で触れた通り、最も重視されてきた動静報道が北朝鮮国内で報じられないという現象が断続的に起きている。「偉大性宣伝」の手法を調整しているとすれば、その背景はどこにあるのか、継続観察が必要である。