5月12日、ベトナム共産党中央委員会のトー・ラム書記長(4月よりベトナム社会主義共和国主席を兼務)の特使として、レ・ホアイ・チュン外相(党政治局員)一行が訪朝した。
翌13日には崔善姫(チェ・ソニ)外相と会談した。両国間の交流と協力を各分野にわたって一層深化させ、対外政策機関間の戦略的意思疎通と支持、協力を強化することで合意し、地域及び国際問題についても意見交換したという。同日は金成男(キム・ソンナム)党書記兼国際部長とも会談したほか、15日には趙甬元(チョ・ヨンウォン)国務委員会第1副委員長・最高人民会議常任委員長とも会談を行った。
具体的な内容については北朝鮮メディアのみならず、『ニャンザン(人民)』などベトナムメディアも踏み込んでいない。『労働新聞』上ではトー・ラムの「特使」として派遣されたとの表記が目立つが、これは特別な意味合いを持つものではなく、ベトナムでよく使われる表現に過ぎない。1月のベトナム共産党第14回大会、2月の朝鮮労働党第9回大会について相互通報し、両党、両国関係を発展させる意思を再確認することに重きが置かれたと見られる。
なお、両会談が行われた「平壌(ピョンヤン)議事堂」は、最高人民会議第15期第1回会議で金正恩(キム・ジョンウン)氏が国務委員長に再推戴されたことを報じる3月23日付の記事で初めて登場していた。従来の「万寿台(マンスデ)議事堂」は1月29日付で触れられたのを最後に確認できておらず、名称変更が行われたものと見られる。金正恩政権下では党規約や憲法、各種法令の改正に加え、省庁など機関・団体名、さらには今回のような重要施設の名称変更も頻繁に行われている。最高指導者が細部にこだわり、その意向が諸変更に反映されていると言える。