6月2日付は、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が朝鮮労働党中央幹部学校の開校式に出席して記念の辞を述べ、講義を参観したと報じた。金正恩は3月30日に中央幹部学校の建設現場を訪れて現地指導したほか、5月15日にも現地指導を実施、21日には竣工式に出席して演説を行い、22日には建設に携わった軍人や竣工式に参加した芸能人らと記念写真を撮っており、『労働新聞』はそのたびに大きく報じている。同校に対する最高指導者の思い入れは顕著である。
6月2日には金強一(キム・ガンイル)国防次官が談話を発表し、「5月28日夜から6月2日未明にかけて、われわれは人間のクズがよく触りたがる紙屑15トンを3500あまりの気球で韓国の国境付近と首都圏地域に散布した」と発表した。「韓国の連中に、散布された紙屑 を拾い集めることがどんなに気持ち悪く、多大な手間がかかるかを十分に体験させた」としており、韓国にゴミをくくりつけて風船を飛ばしているのは、韓国側から北朝鮮に向けて体制非難ビラなどが飛ばされていることへの「対応措置」であることが明確にされた。
談話は、この行動を「暫定中止する」と一方的に宣言しつつ、韓国側が「反朝鮮ビラ散布を再開する場合、発見した量と件数によって…百倍の紙屑とゴミを再び集中散布することで対応する」と警告した。6日に脱北者団体が北朝鮮に向けてビラ散布を行い、それを韓国政府が阻止しなかったことを受けて、8日には北朝鮮側もゴミ風船を再び飛ばしはじめた。
『労働新聞』は韓国に対する非難記事を連日のように掲載している。例えば4 日付第6面には、「傀儡韓国で尹錫悦傀儡に対して込みあがる憤怒が大衆的抗議として噴出、第92回ロウソク集会とデモ展開」と題する記事が掲載された。しかし、今回の国防次官談話を含め、風船問題については一切報じないままである。