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習近平「3期目」を脅かす「長老」の存在

2022年10月14日


<span>習近平「3期目」を脅かす「長老」の存在</span>
一強体制に待ち受ける試練(C)Christian Fogtmann/shutterstock.com

 今週もお疲れ様でした。中国共産党の第20回党大会の開幕が10月16日に迫り、米国の外交専門誌でも見出しに「China」の大きな文字が目立ち、人気記事ランキングでも中国関連記事が多数を占めています。日本の読者にとっても気になるテーマごとに、目についた論考や記事をご紹介します。フォーサイト編集部が週末に熟読したい記事5本、皆様もよろしければご一緒に。

The Party Elders Who May Challenge Xi【Melinda Liu/Foreign Policy/10月13日付】

「中国の現在の政治的緊張は、10月16日に始まる予定の第20回党大会の間に解消されるだろうとの予測もある。それは間違いだ。党大会はひとつ問題を解決するかもしれないが、より多くの問題を引き起こすことになる」

 そう予言するのは、「フォーリン・ポリシー(FP)」誌に10月13日付で登場した「習に挑むかもしれない党長老たち」。筆者のメリンダ・リューは米「ニューズウィーク」誌北京特派員で、3期目突入が確実視される習近平党総書記の地位と体制、さらには後継までが「長老たち」によって揺らぐ可能性を指摘する。

 リューが長老の代表例として挙げるのは、天安門事件に直面した鄧小平がデモ隊に好意的だった趙紫陽を抑制するために生み出した「八大元老」だ。鄧自身を含む党幹部8人からなる集合体で、民間人への発砲から趙の粛清までを取り仕切った。こうしたシステムはそれ以降も続いてきたが、習近平はこの“伝統”の断絶に取り組んできた。

「遅くとも10年前から習は、野心的な権力闘争の下地を作り始めていた。[中略]2015年には早くも、古い世代からの干渉を望まないことを明らかにした。『人民日報』は、江沢民元国家主席を対象としたとみられる、ベールに包まれた警告において、引退した指導者たちに『人が去れば茶は冷める』と助言し、引退した身分に『相応しいものとなるようメンタリティを合わせる』ことを促した」
「『引退した幹部は、習以外の幹部と交際してはいけないことになっている』と、多くの政府高官を知る中国の情報筋は言う。『何年も前からそうだった』」

 長老の代表格であるべき元国家主席の江沢民(96)や元首相の朱鎔基(93)も、年齢ゆえか、体調不良が伝えられている。……

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