今週もお疲れ様でした。米FRBが 0.75%という"異次元の利上げ"をするなど世界がインフレ対応に迫られているなかで、"異次元の緩和"一辺倒の日本の金融政策を「落ちゆく円」と評するのは米「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙。新たな1週間を迎える前に、フォーサイト編集部が週末に熟読したい海外メディアの記事4本、皆様もよろしければご一緒に。Hope you have a great weekend!
Why This Global Economic Crisis Is Different【Edward Alden/Foreign /6月14日付】
「第二次世界大戦以降のグローバルな経済秩序で注目すべきは、深刻な危機に対して各国政府が柔軟に対応してきたことだ。1970年代のスタグフレーションとブレトンウッズ通貨体制の崩壊、1990年代のアジア金融危機、そして今世紀の世界金融危機[リーマン・ショック]に至るまで、世界の主要経済国は、深刻な問題に対処するために協力する方法を見出す能力に驚くほど長けていることを示してきた」
「今回、その幸運がついに途切れるかもしれない。ロシア・ウクライナ戦争、インフレ、世界的な食糧・エネルギー不足、米国のバブル崩壊、途上国の債務危機、COVID-19による操業停止とサプライチェーンのボトルネックなど、現在の諸問題の複合は、中央銀行が小麦やガソリンを印刷できないだけに、最も深刻な危機といえるかもしれない。しかし、こうした課題に対処するために必要な集団的対応の兆しはほとんど見られない。世界的な協力はかつてないほど急務なのだが、実現の見通しは立っていないようだ」
……とは、米「フォーリン・ポリシー(FP)」誌に同誌コラムニストで米外交問題評議会(CFR)上席研究員のエドワード・オールデンが寄せた「今回の世界経済危機がこれまでと違う理由」(6月14日付)の冒頭だ。
第二次大戦後の経済復興を目指すブレトンウッズ体制で生まれた世界銀行やIMF(国際通貨基金)、1971年のニクソン・ショックやオイル・ショックを受けて発足したG7(主要先進7カ国)、冷戦解消後の自由貿易促進を目標とするWTO(世界貿易機関)、1990年代の国際通貨危機を経て登場したG20(主要20カ国・地域)など、これまでグローバル経済の危機や転換期には、その対応に当たる国際協調の枠組みが生まれてきた。……