今週もお疲れ様でした。ナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問によって米中関係に緊張が高まり、海外メディアでも中国関連記事がランキングの上位に入っています。その中から、中国の若者が直面する雇用不足、海外企業の中国離れに関するものを紹介します。フォーサイト編集部が週末に熟読したい記事5本、皆様もよろしければご一緒に。Hope you have a great weekend!
Xi's Great Leap Backward【Craig Singleton/Foreign Policy/8月4日付】
米「フォーリン・ポリシー(FP)」誌サイトでは、8月5日午前0時時点(米東部標準時)の人気記事ランキングに入った9本のうち4本を、中国をテーマとするものが占めた。ナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問とこれに対する中国の反発を受けての結果だろう。
1位は米民主主義防衛財団の中国担当シニアフェロー、クレイグ・シングルトンによる「習の後ろ向きな大躍進」(8月4日付)で、その冒頭はこんな具合だ。
「『世界の工場』と呼ばれる中国は、世界の製造業生産の30%を占めている。しかし、その中国でも生産の追いつかないものがある。それは、新たに大学を卒業した数百万人のための雇用だ」
「中国の経済危機が深刻化するなか、16~24歳の若者の5分の1近くが失業しており、さらに数百万人が非正規雇用の状態に陥っている。ある調査によると、この夏に大学を卒業した1100万人の中国人のうち、4月中旬までに就職先が決まっていたのは15%以下だった。米国や欧州の労働者の多くが賃上げに恵まれる一方、今年の中国の新卒者の給与は2021年卒より12%も低くなると予想される。運よく職に恵まれたとしても収入はトラック運転手以下という人も少なくないはずだ」
習近平政権が格差是正を旗印としてハイテク企業や不動産企業を締めつけていたところにゼロコロナ政策による生産の不調や世界経済の低迷による需要の減少が追い打ちをかけ、中国の経済成長は大きく減速。その皺寄せは若年層の雇用にまで及んでおり、毛沢東時代に都市部の若者を地方に強制移住させた「下放」が復活する可能性さえ取り沙汰される。……