連載 > 政治

370

パレスチナの「政界再編」は、小池都知事の「希望の党」騒動と似通う

2017年10月2日

先ほどは、ハマース支配下で封鎖され孤立したガザを巡って、ファタハとハマースの歩み寄りが、UAEやサウジやエジプトの後押しによって進められていることを記した。これはサウジとUAEが、カタールとイランを敵と見立てて行う、地域内の覇権ブロック構築の試みの一環と言える。そこにイスラエルとの接近や、イスラエル接近を押し立てて米国の支持をつなぎとめる戦略が絡んでいる。

ガザのハマースは中東の覇権争いの焦点の1つとなっていた。近年、安全保障上の存在感を増すUAEがいくつかの梃子を使って大きく動かそうとしてきた。その帰結が出始めている。

7月24日にこの欄では、UAEが、ガザの治安部門の実力者ムハンマド・ダハラーン氏を使ってガザのハマースの懐柔を図っていることを記しておいた。その後2カ月で事態はめまぐるしく動いた。

ダハラーンは元来ファタハ側でガザで治安部門の実力者として台頭したが、アッバース大統領とも対立し、ガザに独立した「ダハラニスターン」を作る野望が囁かれてきた。ダハラーンを長らく匿ってきたUAEが、ガザのハマースの手懐けのための切り札として投入したのだが、もしこのダハラーンとハマースの接近策が功を奏すれば、ヨルダン川西岸から切り離されたガザにダハラーンを表向きの長とする「隠れハマース政権」が、UAEやサウジとエジプト、そしてイスラエルの黙認の下で成立しかねないことを意味した。……

おすすめの記事

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

おすすめの動画

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

ニュースレターを購読する

新潮QUEは、私たちが「問う力」を養っていくためのサブスクリプションサービスです。

無料登録する