シリア問題をめぐっては、ロシアは軍事介入による成果を誇示した上で交渉上の優位に立とうとしていると全体としては言えるだろう。米国も、ロシアの軍事介入の意図や成果に留保をつけつつ、米国自身がイラクでの米軍戦闘部隊全面撤退以来初めての公然とした直接的な戦闘参加を行って人質救出作戦を展開するなど、コミットメントの再強化を誇示して、威信を保とうとし、こちらも交渉における立場を幾分かでも挽回しようとしているようだ。
武力やコミットメントの意志と能力の誇示を背景に、米露のシリア問題をめぐる交渉が断続的に行われている。
10月23日(金)に、ウィーンで米・ロシア・トルコ・サウジアラビアによる外相会議が開かれた。シリア反政府勢力を支援する米側(米・トルコ・サウジアラビア)に対してロシアのみでイランが含まれない会合だった。ここでは溝は埋まらなかったが協議の継続は合意された。